本文为JLPT日语能力考专用教材《新版标准日本语》中级下册第31课:クモの糸的课文部分。单词、语法及会话请见文末链接。《新版中日交流标准日本语》由人民教育出版社、光村图书出版株式会编著,人民教育出版社出版,请支持正版书籍,本文仅作学习参考使用,如有侵权请联系删除。
【课文】
クモの糸
芥川竜之介の『蜘蛛の糸』は、日本人ならたいていの人が知っている有名な小説だ。この小説の中で、地獄で苦しむ罪人カンダタは、はるか高い極楽から下がってきた1本のクモの糸を上がっていくが、欲を出したために糸は切れてしまい、再び地獄に落ちてしまう。ここでクモの糸は、細く切れやすいものの象徴として使われている。
しかし、クモの糸というのは決して弱いものではない。弱いどころか、我々が普通思っているよりずっと丈夫なものである。もちろん、人間を支えるとなると1本の糸では無理だが、実際にクモの糸で人間の体を支えることに成功した例がある。ある研究者が、約19万本のコガネグもの糸を束ねて、長さ約10cm、太さ2.6mmのロープを作り、それで直径約8cmの輪を作った。そして、この輪で気にハンモックをつり下げ、自ら乗ってみた。すると、ハンモックは落ちることもなく、ぶらんこのように揺らしても、糸は少し伸びただけだったと言う。それもそのはず、実は、同じ太さで比べれば、クモの糸は鉄の数倍も強く、ナイロンと同程度、あるいはその以上の伸縮性を持っているのだ。
このようなクモの糸の優れた性質は昔からよく知られており、世界各地でクモの糸を利用するさまざまな試みがなされてきた。しかし、成功した例は皆無だ。その原因は、クモの糸を大量に生産することの難しさにある。肉食のクモのえさを確保するのは大変だし、縄張り意識の強いクモは、共食いすることもある。
クモを利用して大量に糸を生産するのが難しいなら、クモの糸と同じ構造を持つ糸を人工的に作ればいい。実際、世界各国の大学や企業が「クモの糸」を人工的に作る方法を研究している。もちろんこれも簡単ではないのだが、少しずつ実用化に近づきつつある。もしこのような研究が成功するとすれば、人類は、鉄よりも強く、しかもナイロンと違って分解されやすいので、環境への影響も少ない、夢のような繊維を手に入れることになる。
《新标日》中级下第31课汇总:栄転の話、クモの糸
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