「女子はスカート」の固定観念が学校現場で変わりつつある。栃木県内で女子生徒がスラックスを選べる高校が増えている。動きやすさや女子生徒の気持ちを考慮しながら、学校現場の試行錯誤が続いている。
宇都宮白楊高校(宇都宮市)では昨年度、生徒会の提案をきっかけに、女子生徒がスラックスとスカートを選べるようになった。スラックス姿の女子5人に感想を聞くと、「全力で自転車のペダルをこげる」「足が冷えなくていい」「足が長く見えるし、ショートヘアに合う」などの意見が飛び出した。
5人は服飾デザイン科の2年生。クラスメート41人のうち約10人がスラックス派。5人は昨秋の衣替えのタイミングでスラックスに切り替えたという。ただ、「ファミレスで女子トイレから出るときに二度見される」といった悩みも。周囲の固定観念を気にかけつつ、「絶対スラックスがいい」と声をそろえた。
県教育委員会によると、制服がない高校や男子校を除く県立学校のうち、7割近くは女子用スラックスを選択できる。スラックスは防寒性や動きやすさといった機能性に加え、スカートに精神的苦痛を感じる女子生徒に寄り添う観点から、導入する学校が少しずつ増えてきた。
県教委は昨年6月、すべての県立学校で女子生徒がスラックスを選択できる環境を整えるよう校長に要請した。
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